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窯焼きチャーシュー

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チャーシューの始まり

中国にこんなお話があります。

ある時、豚飼いの少年が父親の留守中に誤って火事を出し、生まれたばかりの子豚を家もろとも焼いてしまいました。

気が動転した少年は焼け跡から焦げた子豚を出そうとして指に火傷を負ってしまいましたが、その指をなめたところまことにおいしい味がする。

少年はあぶり焼きになった肉の塊にかぶりつきました。

やがて帰ってきた父親もすっかりこの味の虜になり、その日から親子は子豚が手にはいると豚を家に閉じこめ家を焼いてはごちそうにありつくようになりました。

この話が世間に広がり、国中の家が焼かれそうになりましたが、ひとりの天才が現れ、もっと簡単に焼豚を作る方法を考え出しました。

これが今日の焼乳猪(シャオルチュー)の起源であるとする面白い伝説があります。

叉焼と焼豚の作り方の違い

下味をつけた豚肉に専用のタレを塗って、窯でじっくりと焼いた中国料理のことを「叉焼」と言います。

中国において古くから伝わる豚肉料理の一つです。

「叉焼」は脂身の少ない豚のもも肉を、赤いタレでじっくり焼きます。

「焼豚」も本来ならこのように作ったものを指すのですが、日本ではちょっと違った作り方をしたものを「焼豚」と呼んでいることもあります。

日本ではタレをつけて焼くというより、肉に塩やこしょうをすりこんで、しょうゆやニンニク、しょうが、ネギなどを入れて煮るといった方法で作られることが多いです。

叉焼の作り方

正式には「叉焼肉」と書くようですが、実際には「叉焼」でチャーシューのことをさしているようです。

まず豚のヒレ肉もしくは肩ロース肉を塩・こしょうで味付けをして、紅糟(ホンザオ)という中国の調味料をすりこんで一晩置きます。

紅糟は、もち米に紅米、麹を入れて酒を造った時に出る酒粕のことです。

一晩置いたら、洗わず紅糟を手で落とし、オーブンで焼きます。

串を刺した肉を40~50分程度、赤い肉汁がなくなるまで加熱し、一度取り出して水あめやハチミツを塗って、表裏を1分ずつ焼きます。

広東料理においてはハチミツの代わりに麦芽糖やコーンシロップなどを塗って焼くので、比較的甘さが印象に残ります。

同じく広東料理では、チャーシューを使った饅頭などの点心もあります。

香港や中国では、家庭でチャーシューを焼く時に使う「叉焼醤」という調味料もあります。

北方地方では直火焼きをしたり、南方地方では色素で赤くしたり、また水餡を塗って照りを出したりする地域もあります。

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